公共事業必要論パートA
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世界の主要国の中で、日本くらい自然の脅威にさらされる国は少ない。地球の表面積の千分の一しかない日本が、世界の地震発生率の10%を占める。この背景には火山帯の活発な活動がある。 今年も九月に入ったばかりの一週間で、関東地方では浅間山が噴火し、中部地方・近畿地方では大きな地震が発生し、九州に連続して上陸した台風が日本列島に多大な被害と多くの犠牲者をもたらした。例年にも増して自然が猛威を振るっている。 一方、火山活動は温泉と美しい景観を各地に生んでいる。台風も被害をもたらす一方で、梅雨や冬の日本海の豪雪とともに、豊かな水資源をつくってきた。 日本人は、四季をもつ日本に生まれ、地球の活動を感じさせるその独特な自然環境の中で、自然の脅威と戦い、またその恩恵をこうむりながら、自然と上手に付き合ってきた。 それらは、わが国の噴火や地震の余地・気象情報等の災害対策の技術を世界でも最高の水準に発展させた。 土木建設の分野においても、その技術の発達は自然との戦いの歴史であった。全国の建設業界は、国民が安全に安心して暮すために戦い続けきた。公共の利益のために働くことを誇りとして戦ってきた。 今年も台風や相次ぐ局地的な豪雨による、猛烈な雨や風は、各地に土砂災害や川の決壊による被害をもたらした。ここ数年被害の大きさが徐々に増大しているように感じるのは、 私だけであろうか。 昨今の公共事業費の急激な削減による影響は、本当になかったと言い切れるのであろうか。 国民を天災から守り、豊かな自然の恵みを生かした美しい国造りは、政治と行政と建設業界の使命である。
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